豊洲市場問題から、公文書管理のあり方を考える

2016年11月1日 23時02分 | カテゴリー: 活動報告

161101本日11月1日は、神奈川ネットで「東京都の豊洲市場問題から、公文書管理のあり方を考える」と題し、特定非営利活動法人情報公開クリアリングハウス 三木由希子さんをお迎えし、学習会が開催されました。
豊洲市場の問題では、豊洲に移転する経緯、土地購入に至った経緯から、盛り土の問題まで、とにかく公文書が存在しない。あろうことか、会議資料を捏造するといったことにまで発展し、行政運営と公文書管理のあり方が問われる。というか根底から考え直す必要性を突きつけられた状況であることを、私たちは知らされたのでした。

情報公開・公文書管理は、私たちの「知る権利」を保障することに直結する問題ですが、その保障には、そもそも行政側の適切な運営が必要になります。公開を前提とした行政運営と一体でないと機能しないことになります。市民が情報公開を求める時は、「なぜ?」というプロセスが知りたい。そこに問題意識がある訳ですが、「文書不存在」又は「非公開」となると、不信感が生まれます。
情報公開制度を使うほどに不満・不信が募るという悪循環に陥りやすいと三木さんは指摘されています。
私も、以前神奈川県に情報公開請求をした際、狭い部屋の中で、請求内容に対して、請求を受け付ける前に「この内容では、公開されない恐れがある」といった指摘を受けました。「私たちの情報」という意識とはかけ離れた対応に驚いたのを覚えています。
ともすると行政の占有物のように捉えられがちな「公文書」ですが、これは、共有財産です。明確な位置付けは必須です。そして、そもそも公文書の作成義務を明確にする必要もあります。その保存期間に関しても適切に設定されるべきで、こういったことを規定する公文書管理制度が求められています。

また、公文書は保存期間満了後に全て廃棄をしている自治体が全国で36.4%。一部を永年保存としているところは49.4%です。(横浜市は、一部を公文書館に移管)
永年保存というと聞こえはいいですが、この設定規定を廃止すれば廃棄可能文書となる危険もはらんでいます。事実、情報公開法の施行に向けて各省庁は、2000年前後に永年保存規定がなくなった等の理由で、大量の文書を廃棄していることが三木さんらによって明らかになりました。

公文書管理法には、「第三十四条 地方公共団体は、この法律の趣旨にのっとり、その占有する文書の適正な管理に関して必要な施策を策定し、及びこれを実施するよう努めなければならない。」とありますが、条例化は進んでいません。
神奈川県内では、相模原市と藤沢市にあるのみ。

神奈川ネット鎌倉市議の保坂さんからは、公文書管理条例の制定を求め取り組んできた活動の報告がありました。
作成されるべき行政文書が作成されず、保存されるべき行政文書が保存されていない状況。市民も議員もぶつかる「文書不存在」という状況を解決する道のりでもありました。
情報公開のあり方、公文書管理のあり方を、今後も考えていきたいと思います。