人それぞれのステップは多様 〜生活困窮者自立支援制度・横浜市就労訓練事業〜

2017年4月6日 14時55分 | カテゴリー: 活動報告, 生活困窮者支援・若者支援

横浜市就労訓練事業支援センター 理事長 綿引さん(一番右)

4月3日、横浜STビル内にある横浜市就労訓練事業支援センターを訪問しました。
横浜市就労訓練事業支援センターは、「よこはま若者サポートステーション」を運営する事業者(ユースポート横濱)が、若者の就労支援で培ったノウハウを活かして受託しています。
2015年の生活困窮者自立支援法の施行以前から、プログラムではなく、支える制度の必要性を感じ、横浜市に対して政策提言を行い、中間的就労の制度化を目指してきたという背景があります。法施行と同時に、認定事業所の開拓とマッチング、その後の相談対応を行う中間支援機関としてスタートしました。現在までの利用実績は16人ですが、認定就労支援事業者は33事業者と、政令市で2番目の認定数となっています。本人の困りごとは区の生活支援課、事業所の困りごとは就労訓練事業支援センターと役割を分けて支援に取り組んでいるとのこと。
「その人のスモールステップは多様、つまりは訓練の目的も多様です。相談窓口と連携した丁寧な聞き取りと慎重な判断が必要で、これまでも共に学んできた」と理事長の綿引さんは言います。

横浜STビル「よこはま若者サポートステーション」

一方、就労訓練事業そのものが、事業者の自主事業であるところに課題は残ります。就労に困難を抱えている人は、非雇用型のスモールステップで始めることが事業者、利用者双方に利点があると言われる中で、非雇用型の訓練となれば、保険すら事業者の負担となり、事業者のハードルは高くなります。しかし、実績の数字にとらわれて、一足飛びに雇用型で訓練が行われた場合、万が一リタイヤしてしまうと、再び相談に足を運ぶのは難しくなるといった、非常にデリケートな側面もあります。一方で、就労に向けた準備を支援する「就労準備支援事業」には財政的支援があります。非雇用型においては、就労訓練事業と就労準備支援事業のニーズの重なりも指摘されているところです。一本化を視野に入れた、事業者へのインセンティブ、支援のあり方が今後の大きな課題と感じます。
生活困窮者自立支援制度開始から間もなく3年の検討時期を迎えるにあたり、自治体としての評価を如何にして行っていくのかにも注目し、制度にじっくり取り組んできた横浜市ならではの政策提案へ繋げていきます。