公園の未来を考える

2017年12月16日 17時30分 | カテゴリー: 市議会, 活動報告, 環境・エネルギー

12月14日は、所属の温暖化対策・環境創造・資源循環委員会がありました。
今議会、議案で特に注目をしたのは、「第71号議案 横浜市公園条例の一部改正」です。
この条例改正は、大きく3つの要素があります。
・公園の占用に係る使用料の改定。
・入江町公園プールの廃止に際し、その項を削ること。
・都市公園法等の一部改正により、関係規定の整備を図る為の改正。
私が特に気になったのが、3つ目の都市公園法の一部改正部分です。
都市公園法の一部改正は、今後一斉に公園の老朽化が進み、限られた財政の中、維持管理を迫られる将来の危機に対して、民間にその力を求め、公民連携で、新しい公園のあり方を模索しようというものです。そこで創設されたのが「公募設置管理制度」。
公園の敷地の中に飲食店や売店を作る事業者を公募し、PFI*手法で、事業者が整備、管理運営していくというものです。(Park-PFIと呼ばれます)
この制度を適用して、公園の中に、飲食店や売店等を整備しようとする場合、公募で民間事業者のアイデアを募集し、民間の費用で公園整備を可能とし、更に使用料を徴収することが可能となります。
その特例として、建ぺい率を本来公園は2%と規定されているところ10%上乗せが可能となり12%。設置管理許可の期間の上限は、20年と大幅に延長することが可能となります。
様々な民間のノウハウを活用した様々な可能性がある制度と、期待されているところですが、一方で、大きな課題もはらんでいると感じます。

この制度創設以前に都市公園について検討が行われた国土交通省「新たな時代の都市マネジメントに対応した都市公園等のあり方検討会」でも前提として「良質な緑を管理確保されるべき」
ということが言われています。
しかし、「公募設置管理制度」においては何か施設を作ることがこの制度の前提となっており、建ぺい率を10%上乗せすれば当然「緑」は減ることになるわけです。だからこそ、公園内の施設は、よほど市民利用価値の高い、公益性の高いものでなければならないはずです。
横浜市の「市民の声」に寄せられた意見で「公園」を検索するとおよそ400件(397)出てきました。「保育」だと128「図書館」94「年金」135件と関心が高そうなキーワードと比べても断トツです。それだけ、市民が身近で多様な意見を持っているということがわかります。地域の公園でも何か課題が持ち上がった時の合意形成に非常に苦慮するようなシーンも多く見られます。
そこに民間に参入してもらおう。ということになるわけなので、この公益性の担保。合意形成をいかにして行っていくのかが、非常に重要になると思います。
そこで、事業者選定と様々な課題の検討を「横浜市公園公民連携推進委員会」を設置して行っていくという提案もされています。しかし、個々の公園の課題解決に対しきちんと機能するかどうかの確約は現段階ではないわけです。

「公園の未来を考えるミニフォーラム」を開催。改めて、公園のあり方について考えました。

ネット青葉では「公園の未来を考える」ミニフォーラムを開催し、公園の課題について将来のあり方について話し合う場を持ちました。
現在でも公園が抱えている課題や市民から寄せられた課題には、棚ざらしになっていたり、なかなか結論が出ないままになっているようなことがたくさんあります。
公園の課題は、その多様性故に、これが「正解」というものが一律に言えない。ということが背景にあるのではないか?ということが議論の中から見えてきました。
ならば、各公園がきちんと「管理計画」のような基準を持つことが解決につながるのではないか?と、ミニフォーラムで一つの答えを導き出すことができました。

常任委員会では、この管理計画を一体いくつの公園が持っているのか?という問いに対して、明確な数値が示されることはありませんでしたが、横浜市内には2700箇所も公園がありますが、指定管理制度を適用している大きな公園以外はこうした計画を持った公園はおそらく一つもないと思われます。
公園こそ、非常に多様性、地域性があって、市民がとても身近に感じている場所でもあるます。
地域での緩やかなルール作りをまずは行って、それを市民と共に共有し、その上で、民間にも参入してもらう。という道筋が必要だと思います。
また、設置管理許可の期間も20年まで認められる。ということになります。これは、指定管理の期間をも大きく上回る上に、議決を有しません。チェック機能も「横浜市公園公民連携推進委員会」一本で、曖昧になる可能性があります。
行政・市民がイニシアチブを取る仕組み、基準を設けた上で、この制度を運用してゆく必要があります。

議案に関しては、今後議会への報告を求め、今後の運用をしっかりと注視する意味でも「賛成」としました。
新しい制度により、これからの公園が大きく変わる可能性があります。それが豊かな、より良い方向へと向かうよう、これからの動きをしっかりと捉え、市民の利用価値と公益性をしっかりと保ちながら、発展できるよう働きかけていきたいと思います。

*PFI
「PFI(Private Finance Initiative:プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)」とは、公共施設等の建設、維持管理、運営等を民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して行う手法です。