議員の年金 公開質問状への回答
横浜は、30日に市長選を控え、選挙ムードが高まってきている(?)ところですが・・・
意見書の採択を要請した全国市議会議長会と全国町村議町会に対し、提出した公開質問状の回答がありましたのでご報告します。
(公開質問状の回答全文は、こちら(神奈川ネットHP)でご覧いただけます。)
【質問項目と回答要旨】
Q1 旧議員年金の退職・遺族年金受給者数(全国)
A. 52723人(2016年度末現在)
県内地方自治体年間総負担額
A. 1,507,980,000円(2016年度)
Q2 議員の厚生年金加入に伴う新たな自治体負担額
A. 地方議会議員の厚生年金加入の件については、現時点では制度設計が明らかでないため、
回答できない
Q3 議員厚生年金への加入について、市民にどう説明するのか
A. 幅広い層からの政治参加や人材確保の観点から、
サラリーマンと同様の厚生年金への加入の必要性について、市民の理解を得たい
Q4 地方制度調査会が議員年金廃止以前から諸外国を参考に検討していた、
議員への多様な人材確保を目的とした勤労者等の立候補や議員活動を容易にするための
環境整備をどのように進めるのか
A. 地方議会の法的位置付けの明確化と権能強化。
幅広い層からの政治参加や人材確保の観点から厚生年金加入の実現。
市議会議長会の回答では、Q2議員の厚生年金加入に伴う新たな税負担について、制度設計が明らかでないため回答できないとしています。しかし、厚生年金への加入であれば、当然試算は可能であるし、多額の新たな税負担が発生することが予想される中、試算をせずに制度を要望するようなやり方は、税の使途を決める議会として無責任です。
Q3で、市民への説明については、政治参加や人材確保をその理由に挙げていますが、地方議会と一言に言っても、横浜市などの政令市、都市部の中核市においては、議員のなり手不足は現状全くあてはまりません。また、議員の年金整備と政治参加には何ら関係性は見えず、的外れと言えます。さらに、「サラリーマン同様の厚生年金加入の必要性について理解を得たい」としていますが、「サラリーマン」の定義は非常に曖昧で、一般的に用いる「給与生活者」という意味であれば、そこに非正規で厚生年金に加入していない雇用者も含まれることから、厚生年金加入がサラリーマン同様という論も成り立ちません。
今回の回答からも、更なる疑問がわいてくるばかり、市民感覚として納得のできる内容ではありません。引き続き、国会の動向を見極め、「議員の年金制度」にやっぱりNO!アクションを続けていきます。