新市庁舎整備。膨れ上がる試算。
5月29日、横浜市議会の第2回定例会が閉会しました。
予算議案には「新市庁舎整備事業」に関する補正予算が上がっており、質疑ではやはりこの議案に質問が集中しました。
予算では、基本計画で約616億円だった設計・建設費が、今年10月に予定されている入札時には、749億円になるとの試算が改めて示されました。
昨年秋に発表された積算額667億円よりも82億円、基本計画からは、133億円と21.6%の大幅アップです。この試算、基本計画の段階では、消費税を10%で計算されていますが、今回は現行の8%で計算されており、これを10%で計算すると770億円25%の増加との指摘も質疑の中で明らかになってきました。
新市庁舎整備に当たっては、オリンピックに間に合わせるのに工事期間を短縮するために、設計・施工一括発注方式(デザイン•ビルド方式)を採用することとされています。しかし、どんな建物が出来るのかさえわからない段階で、算出根拠も明確にされない749億円もの大きな予算を審議すること自体、市民感覚からかけ離れています。
しかもこの予算には、付帯設備などの経費は含まれておらず、最終的にどこまで膨らんでゆくのかわからない状況です。
市は、今後、市会での審議とを進めるとともにホームページで適宜情報を公表するとしています。本来、このような大幅な予算の見直しに際しては、あらためて市民に説明し意見聴取する機会をつくるべきであると考えます。
しかし、結果は賛成多数で可決。
事業者の入札は今年の秋に予定されています。
膨れ上がる予算、市民置き去りのまま進んでゆく、新市庁舎整備事業。
ブレーキをかけるべく今後もアプローチを続けます。