足元から電力自由化を考えよう

上:足温ネット 山崎求博さん  下:たまプラーザぶんぶん電力 梅原昭子さん

上:足温ネット 山崎求博さん  下:たまプラーザぶんぶん電力 梅原昭子さん


21日、スペースナナにて「足元から電力自由化を考えよう」を開催しました。定員を超える多くの参加があり、電力自由化への関心の高さが伺えます。
1部は、足温ネットの山崎求博さんをお呼びして電力自由化についてのお話を伺いました。
販売電力量は、6割を大口事業者が使用しているが、電力料金は9割を一般世帯が負担をしているといういびつな構造となっている現状を指摘。年間1世帯が10万円の電気料金を負担している為、165万世帯ある横浜市では、1650億円が電気料金として地域から流出しており、返せば1万世帯が10%節電すれば、年間1億円が地域に残ることになります。
自由化に際しては、使えば使うほど安価になるサービスをうたう電力会社が並び、価格競争が激化していますが、まずは、節電と再生可能エネルギーで地域再生を目指すべき。といったお話がありました。
様々な電力会社が自由化に手を挙げていますが、一皮むけば「東京電力」というような電力会社も多く、どのように作られた電気なのか、電源構成に目を向けることが大切です。電源構成の表示義務はなく、表示することがのぞましい。となっており、調査の必要もあることから、電力自由化スタートの4月は、慌てずに半年程度様子をみることをお勧めされていました。
続いて、たまプラーザぶんぶん電力の梅原昭子さんによる「おうちエネルギー診断ワークショップ」を行いました。電気やガスの料金表を持ち寄り、自分の家庭のエネルギー使用量を把握、電化製品を書き出して、見つめ直す。という作業を行いながら、グループトークをしました。
参加者からは、古い電化製品が電力使用量を引き上げているという気づきや、家族構成や、住宅条件などによっても使用量が異なるという意見が聞かれ、みなさん熱心に家庭のエネルギーを自分で診断する姿が印象的でした。
電力自由化をメディア等では価格競争と捉えた情報ばかりに注目がされていますが、再生可能エネルギーの普及に向けては電力自由化を契機と捉えつつ「電力会社を選ぶ」だけでなく「省エネ」という観点を忘れずに進めていく必要があると感じました。