視察報告 新潟市
2日目午後は、バスで新潟市へ。
新潟市の「文化・スポーツコミッション」について説明をいただきました。
スポーツコミッションは、アメリカで発足し、日本でも各地に広がりをみせた、様々な競技大会を誘致する取り組みですが、新潟市は、初めて「文化」を冠し、スポーツに関わらずイベント誘致を通じた地域経済の活性化を目指しています。
新潟市の「文化・スポーツコミッション」の特徴は、誘致に加え、開催補助金制度などの受入支援が充実している点があります。また、豊富な観光資源を活かし、連携することで、新潟市全体の活性化に貢献しています。
新潟市は、大型のコンベンション施設朱鷺メッセ(県施設)を始め、会議場やホール、大型スポーツ施設も充実していることも当事業の発展を有利に進めていると考えられます。
その後、昨年末に竣工した新潟市の新しい消防本部庁舎を視察しました。
震災後、設計・建設された消防庁舎は、ここが初めてとのこと。また新潟は、中越地震という大きな災害を経験した土地でもあり、震災対応が気になるところです。
庁舎は免震構造を採用。1階エントランスの展示エリアではガラス張りの床部分から、地下の免震構造を見ることもできます。地盤は、液状化対策として、砂杭工法を採用。建物の安全を確保しています。
また、津波の経験をふまえ、電気室、無線機室を上階(5階)に設置、消防司令管制センターや、コンピューター室も4階と上層部にあります。さらに、7日間以上自家発電可能な発電機と太陽光発電設備(20kW/h)も設置されています。備蓄は160人×7日間分、4000Lのガソリンを貯蔵しているということです。広い講堂は、有事の際には市役所のバックアップ利用を想定されています。
司令管制センターと作戦本部室は同じ大きさで隣り合わせで作られていて、管制室が改修の際には、本部室に新設することで、機能を停止することなく移行できるよう工夫されています。
屋上のヘリポートからは、新潟市が一望。遠く佐渡の山々まで望むことができます。
横浜市も保土ケ谷区総合庁舎内にある消防本部を、区役所の敷地の一部を活用して、新たに整備をする計画が進められています。新潟市は、横浜市のおよそ5分の1の規模。横浜ならではの課題は多くありますが、参考にできる点も多数あると思いました。