現場の声を横浜市へ、政策提案
神奈川ネットも参加する、横浜市内で活動するNPOやワーカーズ・コレクティブ等で形成される生活クラブ運動グループ「横浜ユニット連絡会」では、例年、市の担当部局との意見交換を行い、横浜市へ政策提案を行っています。今年も9月19日に円卓会議を行い、本日10月26日、政策提案書を提出しました。
⒈年をとっても、安心して住み暮らせる横浜に 〜高齢者福祉施策への提案〜
介護の社会化を掲げてスタートした介護保険制度は、改定の度に複雑さを増し、必要な時に理解ができないとの声が多く聞かれます。
多くの人が住み慣れた地域で長く暮らしたいという希望を持っている中、それを支える制度は、社会化から遠ざかっているように思えてなりません。将来の為に保険料を納める「保険」なのですから、いざという時に安心して使える制度でなければなりません。
改定にあたり、徐々に軽んじられる生活援助は、本来地域で暮らす上で、なくてはならないものです。それを専門職が担うことで、利用者の様々な変化に対応することができ、在宅生活を可能にしているのです。こうした視点を欠いてしまうことの危険性を指摘しました。
また、介護職の処遇改善は、これからの超高齢化社会を迎える社会にとって課題となる人材の不足、介護ニーズの高まりに必要不可欠です。
介護保険制度自体は、国の制度ではありますが、それを担う入り口の基礎自治体が、制度と向き合い、ニーズを捉えた施策を講じることが必要だと思います。
2.産前から切れ目のない支援を 〜子ども・子育支援施策への提案〜
待機児童対策が大きく捉えられる中、子育て支援の現場では、待機児童対策では収まらない様々なニーズを捉えています。
乳幼児一時預かり事業では、配慮が必要なお子さんのケースが多くなり、これまで以上に一時保育のニーズが高まっています。しかし、手厚い人員配置で対応すればするほど、稼働率が下がり、補助額が減少するという厳しい運営を迫られています。
事業の補助体系を見直すと共に、本来行うべき認可保育所での一時保育を広げ、受け皿を拡大することを提案しています。
また、認可保育所と同じく保育士の配置を求めている乳幼児一時預かり事業、広場事業では、資格を求められる産前産後ヘルパーなどは、実績を10年近く積んでも、最低賃金が改定されても、報酬体系は変わっていません。持続可能な事業となるべく処遇改善を求めました。
さらに、学齢期の子ども施策の充実に向けて、放課後支援における学童保育とキッズの利用料の格差是正、非課税世帯・保護世帯に向けた減免制度の拡充を求めています。放課後等デイサービスにおいても適切なサービス利用の為に、計画相談支援事業の適正配置にむけた対策等を求めました。
そして、午後は、神奈川ネットの「子ども・子育て支援調査チーム」でフィールドワーク。
一緒に政策提案を行っている都筑区のNPO法人のはらネットワークの一時保育「さんぽ」、青葉区のNPO法人ピッピ・親子サポートネットの「ピッピ保育園」の一時保育を見学しました。
そのレポートも改めて・・・
政策提案から現場へ。現場から政策提案へ。やっぱり大切なことを実感しました。