「まち保育」みんなで子育ち

子ども・子育て支援調査チームで、横浜市立大学准教授 三輪律江さんをお呼びし、
「みんなで子育ちするーまち保育という発想の下にー」をテーマに、学習会を開催しました。
「まち保育」という試みは、青葉区のピッピ保育園、家庭的保育室なないろが実践の場であったことから、知ってはいたものの、三輪先生のお話を聞くのは初めてでした。
保育は「乳幼児を適切な環境のもとで健康・安全で安定感を持って活動できるように養護するとともに、その心身を健全に発達するように教育すること」であり、児童福祉法の位置付けでは、保育所は「日々保護者の委託を受けて、保育に欠けるその乳児または幼児を保育することを目的とする施設」とあります。つまり「保育」というのは、条件を満たす「場」は囲われた施設に限られておらず、多様に広がっているのだ。
という気づきを冒頭からもらいました。
保育は、誰もが出来る。私たち全ての大人に当てはまるという前提に立つと、地域の関わりが大きな意味を持つことに思い当たります。

春休みに入っていたので、小学校3年の娘を連れての参加。「ママ、手を挙げて!」なんて言われて、なんだか逆授業参観のような気分。


そして、未就学児の目線から「まち」を見直してゆくと、どこまでも「まち」が豊かに見えてきます。例えば、電車が見える橋。ここから手を振れば、運転手さんが手を振り返してくれる。とか。子ども達と保育士しか知らないお散歩の道から始まり、まちを再発見してゆく取り組みです。
そして、いつものお散歩と交流の積み重ねは、住民の「まちの子ども」への関心を呼び、意識の変化も生まれます。
まちで育てる。まちで育つ。まちが育てる。まちが育つ。
この4段階が、子どもの育ちと共に、まちが育つ。
子どもを核としたまちづくりに繋がって、幸せな循環が生まれてゆくのです。
そんな誰もが笑顔になってしまう取り組みでした。
子どもを危険から守るために、施設を閉ざすより、こうした「まち」で子どもを見守る文化を育んで行きたい。と私は思います。
子育て支援じゃなくて、みんなで子育ちする。
この観点で、もう一度「まち」を見直していきたいです。

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