ヘルパーさんが国を訴えた!?

初めての裁判傍聴だ!と勇んで出かけた「ホームヘルパー国賠訴訟」
20日、東京地方裁判所で行われた第1回公判へ。
しかし、まさかの傍聴者多数で入れませんでした。注目度も高く、共感する人が多く集まっていた、という意味では喜ぶべきか。
その後、衆議院議員会館で行われた報告会に行ってきました。

この訴訟は、介護ヘルパーさん3人が国を相手取って起こした裁判です。
ヘルパーさんは、利用者宅へ直行直帰。その際の移動の時間やキャンセル時の補償は得られない出来高払いの働き方を強いられています。
それって、労働基準法違反でしょ?という主張です。
国は、それは、事業所とヘルパーの契約の問題というけれど・・・
では、その全てを介護保険報酬の中で賄えるのか?
が、大きな争点です。
例えば身体介護のヘルパー時給は、3人の原告では、1350円~1800円とのことですが、これを拘束時間で計算するとなんと880円になると。最低賃金以下です。
厚生労働省は、介護報酬の中に人件費を含めるとしているが、では、その報酬額で労働基準法を遵守できるか?と問うた質問に対しては、出来ないと事実上違法性を認める発言もあったと言います。
こんな状況で、現場はどこも疲弊しています。人が人を支える仕事を、国は、きちんと評価しない上に、労働基準すら守れない状況を放置し続けています。
これからますます介護の必要性が高まる中で、このままでは、在宅の介護を支えるサービスは立ち行かなくなってしまう。
ヘルパーさんたちの挑戦は、国の将来を背負った思いです。
国賠訴訟は、5年10年かかる長期戦。
強い思いを訴えた勇気ある決断を応援したい。