ダブルケアの実態から
5月25日横浜開港記念会館で、神奈川ワーカーズ・コレクティブ連合会総会に出席しました。
総会後、神奈川ワーカーズ・コレクティブ連合会と横浜国大が共同で行うダブルケア実態調査の中間報告があり、横浜国大の相馬直子先生から、調査を踏まえた検証を伺いました。
政府調査によると、ダブルケア人口は25万人。この調査における「介護」の定義は、入浴や着替え、トイレ介助といった身体的なケアに絞っています。しかし、実際には、経済的に責任を負っている。という場合も多くあり、実態に即しているか疑問。とのご指摘がありました。
今回、ワーカーズの調査では、当事者が「何を介護だと思っているのか?」という主体的な判断を重視して調査した。とのことで、ダブルケアに直面している、過去に経験している方、数年先に直面すると思われる方を合わせると36%。
数字から少しずつ現実が見えてきます。
ダブルケアというと、一般に子どもの育児と親の介護。というパターンが一般的に言われますが、世代によっては、親の介護と孫の支援というパターンなど、ダブルケアも多様化しています。
そして、多くが働きながらケアをしている状況にあり、ケアの複合化、主体の多様化にともない、課題・ニーズも複雑です。
ダブルケアしながら柔軟に働ける雇用の創出が必要となる中、ワーカーズ・コレクティブという働きが大きな意味を持つと言えるのではないでしょうか。
そして、ダブルケア支援を考える時に
「制度の中で生活を考えるのではなく、生活の中で制度の有り様を考える」べき。という相馬先生の言葉、重く響きました。