視察報告 つばめ若者会議

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スタイリッシュな燕市庁舎


2日目は、朝からバスに揺られ燕市へ。
金属製品で有名な燕市ですが、今回は「つばめ若者会議」について新しい市庁舎で説明を受けました。
kofukuron深刻な少子高齢化が進む中で、まちづくりには、未来を担う「若い力」が不可欠です。しかし市民アンケートでは、39歳以下の若者のまちづくりの満足度は、「どちらでもない」が多く、若者のまちづくりへの関わり、関心が低いという結果がありました。そこで、若者が主体性をもてる新たなプロジェクトとして、若者だけのまちづくりの場を作り出す計画が立ち上がりました。
kofuku_3 kofuku_2 kofuku_12013年「こうあって欲しい」「こうあるべき」を超えて「自分たちの未来は自分たちで拓く」というコンセプトで若者によるまちづくりの場『つばめ若者会議」が75人のメンバーで発足しました。
当初、運営は「studio-L」に業務委託、関わる行政職員も若者という構成で行われ、2015年からは、行政事業ではあるが、若者会議の自主運営となっています。
メンバーは年会費1000円を支払う登録制となっていますが、お金を支払うことで、登録した人に対し、意志確認を行う意味があるということでした。
① 理想とする20年後の燕市の将来像「未来ビジョン」の策定
② ビジョンを実現するための行動計画「アクションプラン」の策定
③ 次世代リーダー、まちづくりの担い手育成
④ 会議に参画する若者同士の協働の推進(若者会議を継続開催する仕組みづくり)
という4つの目標を掲げ、初年度はそれをまとめた『つばめの幸福論2013』を刊行しています。
この『つばめの幸福論2013』。本としての完成度も非常に高く、手にとって楽しい冊子。おしゃれで、若者の力が存分に発揮されていると感じられる一冊です。委託先の「studio-L」によるところも大きいと思われますが、若者の中からデザイナーを起用したり、相当に労力が注ぎ込まれているのも伺えます。
現在のメンバーは49人ですが、減ってしまった要因には、『つばめの幸福論2013』で燃え尽きてしまった人も多かったとか・・・。
2015年度は、メンバー自身で更新していゆくWEBページを開設。
今年度は、課題として、学生や20代の参画がほとんど無いことから、次世代メンバー育成を目的に研究生として『燕ジョイ(ENJOY)活動部』を始動。
起業支援や「食」「スポーツ」「交流会」等様々な事業、イベントに加え、今年度は、メンバー自らが学ぶと共に市民にたいしても「学びの場」を提供していく「つばめの学校」プロジェクトも始まっています。
継続してゆくことへの課題もありながら、それを少しづつ修正してゆく取り組みもあり、「つばめ若者会議」今後どのように発展してゆくのか、楽しみです。
横浜で、市が主導の「若者会議」となれば、とてつもない規模になってしまいますが、それぞれの地域の取り組みとしては、形は違えど始まっています。
若者に特化せずとも自然と若者が担っていけるまちづくりの取り組みは、横浜の各地のコミュニティカフェや、ローカルメディアの活動に見ることができますし、行政が関わったものでは、「産・官・学・民」連携の『次世代郊外まちづくりプロジェクト』なども、多世代の参画を可能にした事例だと思います。横浜には横浜ならではの「まちづくり×若者のモデル」は今後も発展してゆくと思います。しかし、どこも金銭的な課題を抱えていることも多く、行政事業の「つばめ若者会議」とはまた違う課題にも改めて気づきました。
ガラス張りの議場

ガラス張りの議場


さて、燕市の市庁舎は、四方を水田に囲まれた2013年開庁の新しくモダンな庁舎。自然光がたっぷりと差し込み、広い窓からは美しい緑が望めます。
議場をみせてもらいました。
 
0721gijo_out傍聴席と議員席が非常に近く、ガラス張りの外廊下から議場は、スケスケです。その向こうには休憩スペースと美しい水田が広がっています。中継モニターのあるスペースも非常に開放的で快適そうでした。