共に生きる。共に学ぶ。


3月26日、横浜YMCAにてビビンバネット主催、かながわ「共に生きる」学習会に参加しました。
「近現代史の中で見る日本と朝鮮」と題し、現代史の専門家である朝鮮大学校李柄輝(リ・ビョンフィ)准教授が講演されました。
日本の側からの歴史のみならず、朝鮮から捉えた現代史をも学び合うことこそが、本当の歴史認識に繋がると思います。
李先生の講演は、簡潔で、無駄がなく、短い時間に凝縮された中身の濃いお話で、
セミナールームを埋める沢山の参加者が熱心にお話に聞き入る姿が印象的でした。
ヘイトの根源とも言える動きは、明治の動乱の中で生まれたと言えることを知りました。
不安定な情勢を征韓論に向け、「欧米=高度な文明、アジア=野蛮」というイメージの刷り込みで、日本が弱い時期に差別の対象を求めたことによります。ヘイトの高まりは、日本の弱さを表しているのかもしれません。
そして、朝鮮を植民地化した際には、そもそも力関係が拮抗しているために、抵抗も強く、その分統治は残忍であった。と。
その爪痕を思うと胸が痛みます。

学習会の写真を撮り損なってしまった。学習会後の懇親会にて。


解放後、日本に残った在日朝鮮人の多くは、日中戦争以前に日本に渡り、故郷の土地と財を既に奪われていた人たちでした。
しかし、日本は、敗戦してもなお、朝鮮人というアイデンティティを持つことを認めなかったわけです。
そして、朝鮮学校が誕生し、自らのルーツを学ぶ民族教育を本来ならば当然の権利として持てるところに、様々な壁は今なお立ちはだかっている状況です。
社会情勢がどうあれ、子ども達にその遺恨を残すことから、私たちは1日も早く脱却すべきです。
「ヘイトが繰り返され、反日イデオロギーが連鎖する状況は、一人ひとりの関係性の中から解決しなければならない。」と李先生は仰いました。
私も本当の多文化共生社会に向けて、個々のつながりを強くする。交流と連携の活動をこれからも続けていきたいと思います。