子どもの育ちを社会で支える 〜瀬谷区NPO法人さくらんぼの実践 その1

NPO法人さくらんぼ 伊藤保子理事長


10月25日、三ツ境駅から徒歩で15分。
瀬谷区の、地域子育て支援拠点「にこてらす」へフィールドワーク。
NPO法人さくらんぼの様々な取り組みと事例を理事長の伊藤保子さん、副理事長の宮本さんから伺いました。
参加者も多彩で、それぞれの地域で様々な子育て支援に関わるメンバーが多く参加していました。
冒頭、参加者の自己紹介から「子ども達がより早く、自分らしく受け止めてもらえていれば。と感じる」と現場の声を吐露され、社会で支えることの重要な課題提起だと感じました。
子育て支援拠点には地域の一般の子育て世帯に向けたソーシャルワーク機能が求められていますが、さくらんぼは、認可保育所、小規模保育、横浜保育室、乳幼児一時預かり事業、学童などあらゆる保育子育て支援事業を展開し、こうした事業のネットワークが、様々な事例を支え合っています。
拠点で、相談にあたるのは、「横浜子育てパートナー(子育て支援員)」です。国の基準では、子育て支援員は、社会福祉士とされていますが、横浜市では、子育て支援研修を受けた人にその担い手を広げています。さくらんぼでは、助けられた人が、助ける人へ。地域で自分の経験を生かした人材の育成が行われていました。

「にこてらす」入り口の名札にもひと工夫


さらに、2016年からは、瀬谷区の児童家庭支援センター「うぃず」の運営を開始、その輪が広がっています。児童家庭支援センターは、子育て支援拠点に比べ、児童相談所に機能が近いもので、多くは、児童相談所や母子家庭支援施設に隣接していますが、「うぃず」は、NPOが、様々な子育て支援の多様な事業を展開していることを生かし、より地域に開かれた運営を可能としています。
相談事業の対象は、
横浜市に住んでいる・・・
・18歳未満の方
・18歳未満の方の家族
・里親、ファミリーホーム
・地域の子育てを見守ってくださる方
とされています。18歳未満の当事者が相談できる為、いじめの相談なども学校の外ですることができます。
また、横浜市子育て短期支援事業として、
・トワイライトステイ
・休日預かり
・ショートステイ等を行っています。
この利用は、区のこども家庭支援課が、必要を認めた場合のみに限られており、必ずしも必要な人にスピーディーに対応できない。といった課題も伺いました。
「にこてらす」は、この日もたくさんの子どもたちの声があふれていました。
庭で泥遊びをする姿、傍でママ同士が話に花を咲かせている様子。こちらも笑顔になります。
こうした日々の拠点の姿から、社会的養護まで、ネットワークを活かしたソーシャルワークの実践がありました。