在宅介護を後退させない!院内集会を開催

介護の崩壊をさせない実行委員会主催の院内集会「在宅介護を後退させない!」を
3月24日衆議院議員会館で開催しました。

・介護の処遇改善は、基本報酬のアップが必須。
・介護認定のブラックボックス
・入浴加算のここが変!
などなど。(提出した要望書はこちら)要望と質問を厚労省にぶつけてきました。

介護の分野の処遇改善の必要性は言うまでもありませんが、現実はどうしてこんなに進まないのか、と苛立ちが募ります。これまでの処遇改善はといえば「ザ・加算」。加算を申請しなければ、介護職員の報酬は上がらない。加算を取るには、事務手続きも煩雑。なおかつ、加算制度は利用者負担も伴うため、介護の現場にとっては、苦しい選択でもありました。今回の補助金による新たな処遇改善も結局は事務手続きを増加させ、その割に一人に配分される額は決して大きくありません。
やっぱり基本報酬を上げることが必要。その単純なことになぜ踏み出してくれないのか・・・
これからの高齢社会には、介護の仕事は絶対に必要なのに。です。
厚労省からは、報酬体系の簡素化は必要と認識している。引き続き取り組みます。との答弁でした。

介護認定に関しては、昨年秋から私たちは、東京・神奈川で、自治体への独自の調査を実施してきました。
その中で、介護認定に納得ができない時の不服申請があったのは、調査を行った東京神奈川の62の自治体で、この5年間にたった16件。不服申請は、私たちの権利であるはずなのに、現実的な手段となってはいない実態が浮き彫りになりました。その代替として、介護認定に不満を感じた際には、多くは区分申請手続きをもって、対応しています。
現場からは、区分申請数が増えた。という実感が寄せられていますが、区分変更申請は、通常の心身の変化による区分変更申請も含まれるため、増加の理由はわかりません。認定審査の客観的な判断のためにも項目を区別する等の見直しが必要です。しかし、こうした提案に対する厚労省の答弁は、現状の根拠法を示すだけ。全く噛み合いませんでした。
資料はこちら

一番盛り上がったのは、入浴加算について。
制度改訂により、どういうわけかデイサービスでの入浴加算(Ⅰ)は減らされて、非常に取得が難しい別の加算条件(Ⅱ)が設定されています。
厚労省によるとその目的は、「様々な場面での自立を促進するため。」とのこと。
しかし、入浴の目的は、機能訓練ではない。身体を清潔に保ち、お湯に使ってリラックスしたりするためのもの。
ですよね?
我が家の場合も、家では入れてあげられないから、デイサービスにお願いしているわけで、多くのサービスを必要とする家庭では、本当に危険で、大変な入浴介助をプロの手を借りて行うことで、日常生活を可能にしているのが現状です。認知症であったり、また独居の高齢者であれば尚更です。
自立の促進は、誰もが望むことではありますが、現実は、介護度というのは、段々と重くなるのが自然な流れであり、それに抗わなければならないような仕組みは、介護にはそぐわないと考えます。
会場からも、「私も言いたい!」があふれ、
「元々の単位数だって、低すぎた。コロナ禍で更に厳しいケアになっているのに、減らすなんて、意味がわからない。」「認知症の人は、お風呂に入らなくなる。プロの支えでようやく入ることで、身体の状況にも気づけることがある。」
といった声が上がりました。

当日の模様は後日Youtubeにアップします。

その他の当日配布資料はこちらからご覧いただけます。