介護保険制度改悪に待った!

12月8日、介護の崩壊をさせない実行委員会の主催で、史上最悪といわれる介護保険制度の次期改定に「待った!」をかけるべく、院内集会を開催しました。

当日は、報道も含め多く人が衆議院議員会館に詰め掛けました

  1. 要介護1・2 の生活援助サービスの介護予防・日常生活支援総合事業への移行
  2. ケアプランの有料化
  3. 福祉用具レンタルを販売へ変更
  4. 利用者負担原則2割の実質引き上げ

の4点を事業者、利用者の立場から反対し、厚労省に意見書を提出しました。

意見書はこちらから
当日添付資料はこちら

介護の崩壊させない実行委員会のメンバーとその仲間たち

専門的なケアとは何なのか?

厚労省との意見交換の中では、「要支援者、および要介護者に提供される訪問介護、通所介護は、高齢者の生活を支える専門的なケアである」という私たちの主張に対し、厚労省の担当者からは「専門性とは何なのか、可視化して示すべき」と反論とも助言とも取れるお答えがありました。総合事業は、要支援者の移行を行った2015年から広がることなく7年が経過しようとしています。資格を緩和して、住民主体で行うことの難しさの理由は何かを考えれば、ヘルパー等介護従事者の仕事の価値に気づくはずです。専門性の可視化は、厚労省の仕事でしょう。そもそも、介護・子育てなどの生活援助は、家庭の中で主に女性が担ってきたアンペイドワークでした。それを可視化せずに社会化の理念を掲げたことで、議論の土俵がずれてしまったのかもしれません。
私の義母は、要介護2。総合事業に移行しますよ。と言われても、ケアラーの立場からは、どこにサービスがあるのだろうかと戸惑います。要介護1・2は、決して軽度とは言えず、多くは認知症を患っていたり、動作に不自由があり、ケアをする側にとっては最もサポートを必要としています。持続可能な制度にするためと言いながら、介護給付を抑制するために、在宅介護をするケアラー、本人、そして事業者を苦しめる制度改定になっていないか、今一度見直して欲しい。持続可能な制度にするのであれば、思い切った公費の投入、特養を措置に戻すなど、介護保険の財源で賄うべきサービスを本来の「介護の社会化」と「サービスの自己決定」という理念に立ち返って抜本的に見直すことが必要だと考えます。そして、最も必要とされるヘルパーをはじめとする介護従事者の処遇の改善を図り、人材を確保し、安定的な介護の未来を築くべきです。なぜ、そうならないのだろうか・・・
介護や子育てという命に直結するケアを「社会のしごと」として支えていく仕組みづくりは急務です。

いつもともに声をあげてくださる服部万里子先生

大河原まさこ衆議院議員にご報告