障害児・者の災害対策を考える

障害児・者の災害対策を考えるミニフォーラムを開催しました。
年明けの能登の地震で、ますます災害への対策強化の必要性を感じたところですが、特に障害のある人たちのもしもの時の対策は遅れていると言わざるを得ません。

企画段階から反響があり、ミニフォーラムの性質上広く広報は行いませんでしたが、リアル、オンラインとも多くの障害児・者の家族や事業者の方などにご参加いただき、活発な意見交換を行うことができました。

輪島の福祉避難所での経験から ー平田いくよさん

まず輪島の福祉避難所へ災害ボランティアに行った看護師でもある平田いくよさんから、実際の被災地の状況や、福祉避難所がどんな風に運営されていたのか、報告してもらいました。
避難所で、どんな風に過ごすのか、未経験の私たちには、実際の経験は大きな学びになりました。
能登では今も年明けから変わらない被災地の現状があると聞いています。長引く避難生活は避難指定いる人、そこで働く人への負担も計り知れません。

福祉避難所での一日

前市議、看護師の平田いくよさん

福祉避難所 神奈川県、横浜市の想定は?

私からは、現在の神奈川県、横浜市の福祉避難所の想定をお伝えしました。
横浜市にヒアリングしても、福祉避難所のことは決まっていないことが多すぎるんです。そもそも地域防災拠点が設置され、準備が整ったら福祉避難所は開設します。例えばそれは、一体どのくらいかかるのか?また、誰が福祉避難所に行くことができるのか、「専門職(保健師)などが地域防災拠点に於いて、判断する」とだけ決められている状態。受入基準等は特に定められていないという、これは不安・・・
しかも、福祉避難所の受け入れ可能な人数(そもそも全ての指定を受けた福祉避難所が開設できるとは限らない)は、 横浜市全体でたったの約15700人。その57%が高齢者施設での受け入れです。(青葉区では、高齢者施設15、障害児者5、ケアプラ12/32施設中)
いやぁ、足りないっしょ。
特に障害児・者を受け入れる福祉避難所は圧倒的に不足しています。特別支援学校と福祉避難所
特別支援学校を福祉避難所に指定する。という考えはどうでしょう?
この件は、常任委員会でも取り上げましたが、市内の特別支援学校の多くが福祉避難所の指定を受けていません。(過去の記事
横浜市では、『横浜市学校防災計画』の中で、「特別支援学校(若葉台及び左近山特別支援学校を除く)は、在校生とその保護者および同居の家族が避難する避難場所である。(※若葉台及び左近山特別支援学校は、地域防災拠点として指定)」としていることが大きな理由です。これはこれで考え方として理解するところですが、ならば相応の準備がされているのかというと・・・どこの学校でも行っている3日9食の食料備蓄のみ。
横浜市の担当者は、必要性を認めた上で、「福祉避難所として、様々な障害に対応するには、スキル等マンパワーが不足している」と言っていました。
ちなみに区内の神奈川県立あおば支援学校も、福祉避難所の指定を受けていません。参加者との意見交換からは、福祉避難所の数を増やすこと、と同時に防災拠点の設置を待たずに独自に開設できるような運用面の工夫を求める声も上がりました。

後半は、リアル、オンラインは2グループに分かれて座談会。その後、各グループの内容を共有しました

参加者の声

当事者家族:「家ではないところで過ごす練習をしている」
「実際に拠点まで行ってみるといった練習をしている」といったお話がありました。当事者は危機感を持っているのがわかります。
障害福祉サービス事業者:「BCP(業務継続計画)が義務化されたけど、ガイドラインに沿ったものを作っただけでは使い物にならない。」
「実際に被災したら、必要なことは避難だけではなく、普段からの周囲の理解は不可欠。」
といった意見などなど、時間内には語り尽くせないほど。
災害はいつ降りかかるかわからないけれど、課題点は想像以上に多く、現状、こうした声に行政が応えられているとはいえません。
地域では、理解を広げ、もしもの時のために平時から関係を作れるような訓練も必要との意見もありました。
災害対策は、こうすれば大丈夫、というような正解を導き出すのは難しいですが、個別避難計画の作成と共有、BCPの精度を上げていくことなど、まだまだできることがあります。
このテーマ、もっと掘り下げねば!
ぜひ、第2弾も企画します。

最後にみんなで記念撮影!