「孤立を防ぐ地域づくり特別委員会」市内視察 〜母子生活支援施設・寄り添い型学習等支援事業〜

2015年12月4日 21時46分 | カテゴリー: 女性, 子育て, 教育, 活動報告

私が所属する特別委員会「孤立を防ぐ地域づくり特別委員会」では12月1日に、港南区の母子生活支援施設とこども家庭支援センター、金沢区の寄り添い型学習等支援事業の視察を行いました。

母子生活支援施設は、児童福祉法に基づいて設置をされている施設です。横浜市には、母子生活支援施設は8箇所あり、DV被害や生活能力の不足等で、生活支援が必要な18歳未満の子をもつ母子世帯を対象に、自立に向けた支援を行っています。
施設には、母子が生活する居室に日常の生活に必要な設備が備えられ、母親が仕事等で留守をする際の保育室や学童保育所も整備されています。実際に入居される方の多くはDV被害者ということで、緊急一時保護が行える生活用品が完備された部屋も用意されています。子どもの養育面に課題を抱えている場合には、中長期的な利用をしながら、寄り添う支援として機能しています。
続いて視察をした「のば こども家庭支援センター」は、「横浜型児童家庭支援センター」と呼ばれる相談支援と子育て支援等を行う施設です。「横浜型児童家庭支援センター」は現在は市内に6箇所、今後は全区に1箇所づつの設置を目標に計画を進めているものです。「横浜型」というのは、「児童家庭支援センター」に子育て短期支援事業を併設したもので、ショートステイやトワイライト(平日15時〜22時)、休日の子どもの預かり事業を行うものです。子どもの養育に不安を感じていても、区役所や児童相談所に相談するのは、ちょっと敷居が高いと感じた時にも利用できる相談事業としての役割も担っています。
さらに、今年度からは、里親支援機関にも指定をされて、里親への相談支援も行っているということです。

「いろは塾」の学習支援スペース

続いて訪問したのは、金沢区の学習支援事業。金沢区青少年地域活動拠点『カナカツ』の建物内で『いろは塾』として運営されています。塾と名付けられているのは、利用する子ども達が「塾に行く」と気軽に言えるようにとの配慮が込められています。
横浜市の学習支援は、市内20箇所全区で実施されており、そのうち7箇所は、生活支援と一体で行われています。この「いろは塾」もそのひとつ。対象は中学生ですが、お茶を淹れて皆で一緒に飲む。といった経験のない子どもも多く、「我が家」の雰囲気の中で基本的な生活習慣や食育にも力を入れる為、小さなキッチンも備えられています。生活支援と学習支援が一体で行われることで、より、子どもたちに寄り添った支援となっていることを感じました。

学習支援スペースと同フロアの生活支援スペース

昨年度の高校進学率は100%ということで、大きな成果も上がっていますが、「いろは塾」を運営しているNPOコロンブスアカデミーの渡辺理事長は、課題として高校進学後の支援を挙げていました。困難を抱える子どもたちは、高校進学を果たしても、様々な事由から卒業に至れない例も多いと言われています。この「いろは塾」のある「カナカツ」は1階が駄菓子屋さんとして開かれています。その為、中学卒業後も子どもたちが立ち寄り易い施設となっており、こういった仕掛けに期待が寄せられています。こういった取り組みと合わせて、今後は高校進学後も視野に入れた実態把握の必要性が求められています。

1階は駄菓子屋さんの青少年地域活動拠点『カナカツ』

学習支援は、今年度始まった生活困窮者自立支援制度の事業のひとつとしても位置付けられています。しかし、生活保護世帯にたいしては、ケースワーカーによって全世帯に声かけがされていますが、生活困窮世帯については、当事者からの要望を待っているような状況、生活困窮世帯の登録はほとんどないのが現状です。どのように生活保護世帯へアプローチを行っていくのかも課題のひとつです。
また現在幾つかの区では学習支援を希望しながらも受けることが出来ていない待機生徒がいる現状も明らかになってきました。横浜市が来年策定を予定している子どもの貧困対策の計画案も検討が始まりました。今年の夏に行った調査の結果では生活困窮世帯やひとり親世帯における子どもの学習が遅れがちな傾向にあることも見えてきました。支援の手はどこまで届けられるのか、必要なところに届く施作となっているのか、常に検証を行いながら計画に生かしてゆく必要性を感じました。