IR市民説明会。「ぜーんっぜん収支が合わない」展示場!?
これは、先日の横浜市のIR市民説明会での市長の発言をそのまま書き起こしたものです。
IRの中には、大規模な国際会議場を作ることが必須なわけですが、それを運営するためにカジノが必要だとおっしゃっている。その理由をお話されている訳です。
今、横浜市は、来春4月の開業に向けて、パシフィコ横浜のすぐ隣にもう一つMICE施設「パシフィコノース」の建設を進めています。この施設整備にあたって、議案が議決されたのが、2017年2月。整備費・維持管理費に380億円が投入されています。その際、議論の中では、「新たなMICEで440億円もの経済波及効果が得られる。」と、建設理由を説明しています。
私は、パシフィコの独立運営すら難しい状況での新たな施設整備には、反対しました。
今年3月にパシフィコ横浜は、2017年度の経済波及効果測定結果を公表しています。それによるとパシフィコ横浜の経済波及効果は約860億円誘発税収入は約13億円とのこと。市民の実感としてはなかなか得られませんが、大きな数字です。
経済波及効果を生むために、多大な投資をして、作られるMICE施設。その効果を再三強調して、新たな「パシフィコノース」はこれから開業しようという段階です。
しかし「ぜーんっぜん収支が合わない」と言い切る市長。
ではなぜそれを作ったのか?
なぜさらにもう一つ作ろうと言うのか?
しかも、IR誘致の一番の理由は、財政難だと言うのだから、ますます理解に苦しみます。
横浜港運協会常務理事の水上さんによれば、そもそも、展示場建設の経費のかけ方がおかしい。
世界的な展示場のニーズは、広さや使い勝手にあり、きちんと取り入れることで大きな利益を生むと言います。
市のこれまでの政策、市長自身の発言まで否定しながら進めていく、カジノ誘致。
大きなお金が動くIRカジノ事業。秋元衆議院議員のIR関連収賄事件では、不透明な力が見え隠れしています。
横浜市も「増収効果」の看板を掲げ、誰の方を見て推進しようというのか、疑問が湧きます。
そして、私たち自身も横浜にどんな将来を描いていくのか、改めて考える岐路に立ってるのではないでしょうか。