ギャンブル依存症対策改定に向けて パブコメ書こう!

1月12日、パブリックコメントを書こう!オンラインミニフォーラム「ギャンブル等依存症対策推進計画編」を開催しました。
2021年に策定された「神奈川県ギャンブル等依存症対策推進計画」の改定素案「神奈川県ギャンブル等依存症対策推進計画」の改定素案が公表され、現在パブリックコメント募集中です。(明日が締め切り!💦)全体で100ページを超える計画ですので、さっと読むにはハードルが高いかも・・・ということで、一緒に読む機会をもち、パブリックコメントに私たちの意見を届ける企画です。ミニフォーラムには、全国ギャンブル依存症家族の会 神奈川のみなさんもゲスト参加いただき、一緒に計画を読み、意見交換をしました。

ギャンブル等ってなにを指す?
ギャンブルと一言に言っても多様な賭け事があります。
計画に記載されているところを引用すると・・・「ギャンブル等」とは、法律の定めるところにより行われる公営競技(競馬・競輪・オートレース・モーターボート競走)、ぱちんこ屋に係る遊技その他の射幸(偶然に得られる成功や利益を当てにすること)行為をいいます。 その他射幸行為には、宝くじ、スポーツくじ、ゲームセンターのスロットマシン等のメダルや景品が当たるゲーム機、証券の信用取引や先物取引市場への投資等も含まれます。 また、賭け麻雀、オンラインカジノやブックメーカーなどは、ギャンブル等であると同時に違法性の高い行為です。 とあります。

ギャンブルへの参加状況は爆発的増加
計画には、現在のギャンブルへの参加状況のデータがありますが、それによると、公営競技がここ数年爆発的に増えているんです。増加したのは、ほぼインターネット投票の増です。コロナ禍でギャンブルの傾向は大きく変わりました。オンラインカジノの増加もその一つ。一方パチンコ・パチスロは減少しています。

実参加の人数は減少していますが、インターネット投票の増加に合わせて売り上げも上昇しています。

売上額はたった5年で倍増!

2018年に行われた久里浜医療センターによる調査では、過去1年間におけるギャンブル等依存が疑われる人は、18 歳~74 歳の男性は3.7%、女性は0.7%、全体で2.2%となっています。それまでの調査では、0.8%程度と言われてきたのが、男性3.7%って・・・すごくないですか?

まさか・・・重点目標なのに、予算なし?

具体的な対策として重点目標は、
1、ギャンブル等依存症に関する正しい知識の普及により 誤解や偏見(スティグマ)をなくす 
2、ギャンブル等依存症に対応する相談支援体制や治療支援体制の充実 
3、自助グループや回復支援施設等に関する支援の充実

となっています。いずれも重要なことは違いないのですが、気になるのは「3、自助グループや回復支援施設等に関する支援の充実」。支援の充実と言いながら、具体的な財政支援は実は行われていません。この計画の策定と来年度予算は同時期に決定されるわけですが、どうも、今後も財政的な支援の見込みが薄い・・・。
一方、課題認識として、「 2020年度に実施した「依存症に係る社会資源実態調査」において、自助グループや回復支援施設等に関して、「関係機関との連携や情報共有」、「人材不足」、「資金不足」、「症状の多様化」など様々な運営上の課題が把握されています。 」とちゃんと書かれているんですけど。・・・これは意見しなければ!

ちなみに 2023年度予算では、依存症対策総合支援事業費 2714万円
その中には、神奈川県公営競技収益配分金(
神奈川県競輪組合及び神奈川県川崎競馬組合からの収益配分金)24億円のうちの200万円が含まれています。つまり、ギャンブルの収益がここに入っているのです。マッチポンプ感がすごい!(しかも配分金24億もあるのに、たった200万円。)
配分金の使途について詳しくは、こちらこちら
←県が依存症対策しながら、「競馬に行こう!」と呼びかけるシュールな内容。

そして、計画の目標値として、多岐にわたる施策が掲載されていますが、これが実に奇妙。
現状に対して目標が低かったり、現状と同じ数値が目標に入っている。これって目標って言うのかしら?

ギャンブル依存症は、本人だけでなく家族を巻き込みながら、多重債務、貧困、暴力、犯罪、自殺、精神障害、ケアラーといった様々な問題を生みます。家族の会の方からは、実際の経験談も伺いました。「回復はできるけれど、完治はしない」病。ですが、深刻な状況から回復し、社会復帰を果たしている人も大勢います。家族の会の方々の話を聞いていると、希望も見えてきます。それだけに、ギャンブル依存症対策の重要性は高いはずです。

パブコメ書きたくなりません?こちらから!たくさんの意見を届けよう!

 

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