「政治とお金」からの脱却をめざして

自民党の派閥をめぐる裏金問題では、所属議員が政治資金パーティー券の販売ノルマを超えて集めた収入を議員側に還流させ、派閥の収支報告書に記載していなかったことから表面化しました。報道によれば、この「裏金」は安倍派だけでも2018〜22年分で約6億円近くに上るとされています。

政治資金パーティーでは、飲食や会場費との差額(収益)が本人や政治団体の政治資金とすることができ、政治献金よりも手軽に多額の資金集めが可能になる手段として用いられてきました。多額なパーティー券を購入しても、高級料理が供されるというよりは、飲食代を抑えて、その分収益を得るため、ビールと焼きそばだけだった。飲食なしだった。なんて話も聞きます。

裏金とは行かずとも政治資金規制法といった法の網をくぐるように、資金集めをする意味はどこにあるのでしょうか?お金が大好きだから。という理由だとは思えませんし、思いたくありません。

国会議員が得るお金

そもそも、所属国会議員が5人以上、または、国会議員が1人以上かつ国政選挙で得票率が2%以上ある政党から届出があった場合には、「政党交付金」が交付されています。詳しくは

2024年度は、
自民党が160億5300万円、
立憲民主党が68億3500万円、
日本維新の会が33億9400万円、
公明党が29億800万円、
国民民主党が11億1900万円、
れいわ新選組が6億2900万円、
社民党が2億8800万円、
参政党が1億8900万円、
教育無償化を実現する会が1億1800万円
(共産党は政党交付金の制度に反対して、交付金を受け取っていません)NHK試算

政党交付金は、国民一人当たり250円が充てられ、政治活動を支えていることになります。

国会議員の活動には、一人当たり歳費が約年2000万(月額約129.4万と期末手当 3.25月)、
「文書通信交通滞在費」改め「調査研究広報滞在費」が月額100万円、
立法事務費月額65万円の他、JR、航空券、公設秘書の給与(3人まで)などが支払われています。
(参考:衆議院2023年度予算概算要求

一人当たり年額7000万円程度になるという試算もあります。これに+政党交付金。これでも政治活動にはお金が足りないということになりますが、では、何にお金をかけているのでしょうか?

政治家がせっせとお金を集めるのはなんのためなのでしょうか?
この間の騒動で、様々な人がこの件について述べています。元国会議員の話では、地元とつなぐ秘書の人件費が非常に大きい(公費では3人まで負担されるが足りていない)慶弔費や交際費も大きい。というような記事を読みました。

それって、政治活動でしょうか?
次の選挙のための勢力維持費のようなものに感じて仕方ありません。

政治とお金の問題は、長らく日本にはびこる病魔のようです。

「政治が大きなお金に左右されてはいけない。」というのは誰でも理解できることですが、その温床になるのが、企業団体献金です。大きな企業や団体が、その資金力を生かして政治家・政治団体へ献金することで、その企業・団体の意向が政治を動かしてしまう。だから、市民の声が届かないということが起きるのではないでしょうか。その流れを断ち切るために、1994年政党助成金が創設されました。しかし、2000年企業団体献金が廃止されたのは、結局政治家個人への献金のみでした。政党を通じて、献金は今も行われているのです。

市民政治をすすめる
私たち地域政党「神奈川ネットワーク運動」は、発足から40年、地方政治に議員を送り続けています。国会議員はいませんので、政党交付金は当然ありません。企業団体献金の受け皿にもなりません。全てカンパとボランティアで政治活動と選挙を行なってきました。「政治にはお金がかかる。だから・・・」という言い訳は通用しないよ。と実践で示してきたつもりです。

これからも、企業団体献金を廃止し、政治資金の透明性を求めていきます。

私たちは、市民のカンパによって、ボランティアの取り組みで、これからも活動をつづけます。実践者・賛同者が多ければ、今の政治とお金の病魔に打ち勝つことができる。
私たちの実践こそが、政治改革だと自負しています。
神奈川ネットの政治理念と政治姿勢

初代の向田映子さんから市議は6人、県議は5人、8人の女性がカンパとボランティアの政治をつないでいます。