地域のつながりをつくる「公共空間」の再建

2018年12月2日 15時31分 | カテゴリー: 活動報告

早いもので、もう師走。
1日は、市が尾のくらしてらすで開催された「人と人、地域のつながりをつくる」フォーラム(主催:公益財団法人 かながわ生き活き市民基金・横浜北生活クラブ生活協同組合 理事会)に参加しました。
基調講演は、「地域力と地域のつながりづくり」と題し、法政大学法学部 名和田是彦教授のお話でした。

超少子高齢化、核家族化の中で、助け合わなければ生きていけない社会になりつつありますが、自治会加入率は下がる一方、現実は逆行しています。
また、横浜市においては、公共施設の老朽化による建て替えの議論の中で、施設の合築・複合化が進もうとしています。
そんな状況の中、各地に、市民の活動の中から民設民営のコミュニティカフェに代表される活動が続々と生まれています。コミュニティカフェが、減っていくであろう公共施設密度を補う役割を果たす可能性があると名和田先生は言います。

とても印象的だったのは「公共」という言葉の意味。「公共」とは、もともと、民間の不特定多数の人たちとの交流を意味する言葉であり、現在の「行政や政府が与えるもの」というような言葉の印象とは、本来違うのだということでした。そうした意味に立ってみると、現代日本では、「公共」の存在、市民発の「公共世界」が失われているのではないかという危惧が生まれます。
既存の集会施設では、なかなか交流は生まれない。それを埋めようとするコミュニティカフェは、「公共空間」再建の試みだ。というお話でした。市民が地域の危機的状況をキャッチし、必要な「場」を作ろうという動きが生まれているということは、後段の地域の活動団体の取り組みにもつながります。
さらに、仲間しか信用しないという精神構造を打破することが「公共世界」の再建の鍵であり、人を仲間か否かに関わらず、単に「人である」というだけの理由で尊重することか「公共世界」の、ルールであり、人権思想の基礎である。と、締めくくられました。

後段は、生き活き市民基金の荻原妙子さんのコーディネートで、青葉区で活動する4団体からの報告がありました。

● 空き家を活用したコミュニティハウス「街の家族」の小笠原弘さん
利用する人が運営し、大きな家族を作っていくような多世代の居場所。

● 地域村立  横浜みどりの学校「ひまわり」校長 渡辺正彦さん
公立学校で苦戦している子どもを絶対に断らないで受け入れる学校。

● ひきこもり当事者会「引き桜」割田大悟さん
当事者の持つ経験は、負の体験ではなく、相手の役に立つ、かけがえのない経験。

● 子育て・介護の応援団「ピッピ・親子サポートネット」友澤ゆみ子さん
現場から社会を変える。その実践。

私も感想を述べさせていただきました。

それぞれの活動は、持ち時間の10分では到底語れない深いものですが、一堂に会する機会はとても貴重でした。
地域課題から生まれた様々な活動が、実際に広がってゆくこうした流れは、無意識にも、「公共世界」の再建への道すじではないかと感じました。必要なものを、そこに暮らす人が生み出してゆくことは、まさに市民自治。ここからさらに横のつながりが生まれる予感が、地域の大きな希望です。