県外調査3 ースーパーサイエンスハイスクールー
宮城県古川黎明中学校・高等学校
古川黎明高校は、SSH (スーパーサイエンスハイスクール)指定校です。
物理が最もニガテだった私としては、理解が追いつかない部分があり、お許しください。
SSH指定校は神奈川にも県立で8校、横浜市立でも1校あります。
古川黎明高校は、昨年SSH生徒研究発表会において、第2位に相当する科学技術振興機構理事長賞を受賞したとのことで、優れた取り組みを視察することとなりました。
受賞した研究は、「人はブランコをどのようにこいでいるか」というもの。内容の解説は、省略させていただきますが、実に発表まで13ヶ月を要した大作です。
特筆すべきは、一見すると、優秀な若者の閃きから地道な研究を積み重ねた特殊ケースのように感じるこの事例ですが、こうした探究を授業の中で行なっていること。部活動などにもしっかり取り組みながら研究を続けて成果を上げている点です。
①身近な事象に着目させる
②観察(一次資料)を重視する
③始めから無理に仮説を設定しない
④発表機会を増やし探究のループを繰り返し回す
重要なのは、課題と仮説の設定にありますが、現実には、仮説を設定しようとしても、基本的な知識がない生徒は妄想に近く、根拠がないものになってしまうのだそう。わかるような気がします。そうすると、その後の探究に対するモチベーションが続かない。ブランコの生徒も課題設定に2ヶ月を要したとか。伴走する教員の根気にも拍手。
④の発表機会も1回だけではなく、複数回作っていくそうです。発表し、ディスカッションを重ねることで、さらに内容が深まり、何より自信につながっていきます。
気づきループ(観察→測定→比較)
仮説演繹ループ(気づく→問う→実証する)
無理な仮説を設定するより、丁寧な観察を重ね、対象とじっくり向き合い→気づきを引き出していきます。
粘り強い観察から閃きを導き出すんですね。